阪神調剤薬局 財務体質が悪い中での売上高利益率悪化

阪神調剤分析

今回は、阪神調剤薬局の診断を見てみましょう。阪神調剤薬局は、門前型立地(医療機関の前立地)の医薬調剤専門薬局です。

阪神調剤分析

㈱阪神調剤薬局の総合評価は安全性、流動性の数値が良くない結果、青信号領域の低位に位置していたが、営業効率が急落し、2007年に総合評価はついに黄信号領域に突入しました。

悪化成り行き倍率が2年()となっています。

阪神調剤企業力総合評価時系列データ

調剤薬局業界は、医薬分業率の上昇、高齢化の進行による生活習慣病の増加等市場規模は拡大傾向にある反面、個別の調剤薬局を取り巻く経営環境は、同業他社との競争に加え、ドラッグストアや医療機関との関係を活かした会社による調剤薬局設立等、異業種からの新規参入もあり、激しい競争が続いています。さらに、薬剤の長期投与による調剤報酬の減少が生じる等、厳しい状況で推移しています。

マクロ面で見ると、医療制度改革により、2006年4月から医療費抑制を目的とした薬価改定(平均△6.7%)と調剤報酬が0.6%引き下げられました。また従来プラス要因であった医薬分業率が、全国平均で2005年2月の57.4%から2006年2月の55.6%、同8月は54.3%となり、足踏みの状況となっています。さらに処方の長期化に伴う店舗当たりの処方箋枚数も、継続して減少してきています。

ミクロ面でも、既存の店舗の患者獲得に向けたシェア争い、新規出店の際の同業他社切り崩し競争があります。また、ドラッグストアの調剤併設店の増加、異業種からの新規参入など、総じて厳しい状況で推移しています。

阪神調剤売上高利益率時系列データ

売上高総利益率が2.47%ダウンし、経営を直撃しています。売上高は26,154,391千円と前期に比べ12.3%増となっていますが、経常利益は216,906千円と前期に比べて△72.1%となっています。さらに減損処理に伴う減損損失が発生したことで当期純利益は△97,679千円(前期は当期純利益339,499千円)となっています。

㈱阪神調剤薬局は、経常利益ベースで、増収増益、増収増益、増収増益、増収減益と推移しています。今後は、売上高よりも、売上高総利益率に注意を向け、薬剤仕入について、物流コストを含めた仕入先の再検討等、従来の仕入形態の見直しを実行する必要があります。 また、流動性に注意が必要です。

阪神調剤流動性時系列データ

まとめ

ローコスト経営を実践し、利益率をいかに高めることが出来るかで勝敗が決まります。2006年から2007年に掛けて経常利益率が2.51%悪化しました。その意味は、悪化成り行き倍率2年という危機レベルです。危機意識を正確に持つ必要があります。

 

SPLENDID21NEWS第23号【2007年10月15日発行】をA3用紙でご覧になりたい方は下記をクリックしてください。

sp21news023阪神調剤薬局

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