M&A・破綻・その他

ソフトバンクグループ23年の総括 絶頂期とターニングポイント




ソフトバンクグループ株式会社は、孫正義氏が創業、白犬のお父さんが営業部長?を務める日本有数の企業です。

超長期で俯瞰する ソフトバンクグループ

 2000~2022年3月期までの23年間の連結財務諸表を分析しました。2022年は決算短信です。

ソフトバンクグループ㈱は、孫正義氏が創業し一代でここまでされています。会社は孫氏自身の経営が溶け込んでいると言えます。ざっくり見て資産効率、流動性、安全性が23年間一貫してよくありません。BSバランスを見ても、2000年から2022年まで40倍になっているのに純資産は30倍でしかありません。攻めに強い経営者であると、こんなところで分かります。

なぜ総資産増加>純資産増加であったり流動性・安全性が悪いと攻めの経営と言えるのでしょうか。新規市場や新規事業をやろうと思えば投資が必要です。投資は貸借対照表で、固定資産に計上されます。事業拡大で建物を建てたり、M&Aでのれんや特許権が増えたり、株式を取得すると投資有価証券が増えます。これら全ては固定資産(BSバランスグラフの水色部分)なのです。固定資産は長期に資金が固定化してじっくり利益を生むものなので簡単に減りませんから、資産が増えるのです。

孫正義氏と永守重信氏 ソフトバンクグループ

同じ創業社長でも日本電産株式会社の永守重信氏はこうはなりません。規模拡大しても財務体質(流動性・安全性)のバランスをとっていきます。貸借対照表は確実に経営姿勢を示します。日本電産㈱の分析も2022年3月にコラムでは発表しているので合わせてご覧ください。こちらから

ターニングポイント ソフトバンクグループ

企業力総合評価を2022年急落させました。総合評価は69.7ポイントとでWARNINGが3つ点灯してかなり厳しい状況です。営業効率、資本効率、生産効率、資産効率、流動性、安全性の各親指標6つの内生産効率以外5つの親指標が赤信号に沈んでいます。

2022年の企業力総合評価と言えば、2003年と変わりません。20年の努力が台無しになってしまいました。

この23年で一番企業力総合評価が良かったのは2012年です。2013年以降の営業効率の連続悪化があります。元々資産効率が悪く、未来の費用化の懸念がありましたが、2014年の資産額の急増・その意思決定が変わり目であったのでしょう。

生産効率は常に高く、勢いのある会社に優秀な人材が集まっていると言えます。

ここで読者の皆さんの声が聞こえてきそうです。
「攻めに強くなきゃだめでしょう。」「攻めたいんですが、どうしたらよいのでしょうか。」
多分、前者の方は孫正義氏型、後者の方は永守重信氏型です。後者の方はどうしたらよいか聞く時点で、バランスを気にしています。

問題は前者の方。
お薦めは、創業するときから、財務分析指標を常に気にして経営すること。これで大成功された方は日本レストランシステム株式会社(現、日レスドトールホールディングス株式会社)を創業された大林氏です。創業時に潰れる会社を研究しその逆を目指され、飲食業界で5本の指に入る優良企業を育てられました。これも2006年12月、2008年1月に2回コラムを書いております。2006年12月発行はこちらから 2008年1月発行はこちらから
SPLENDID21の分析は成長の定義を倒産から遠ざかること、としております。とても親近感が湧きます。

自社の経営に生かす発想 ソフトバンクグループ

孫正義氏はカリスマです。いくら優秀な社員が回りを固めていても「鶴の一声」の前では、財務指標のアラームを全面に出して、意見を言える人は少ないのではないでしょうか。カリスマの持つリーダーシップが強大過ぎれば、1人会社になってしまいます。カリスマであっても財務分析を学び、会社の財務状態を把握する能力は必要不可欠でしょう。

まとめ

経営者は財務分析に強くなりましょう。財務分析は溢れる才能を支えてくれることはあっても邪魔はしない筈です。

過去のソフトバンクグループのコラムもあります。内容を深く理解できると思いますので、併せてご覧ください。

2020年7月コラム 暴発が約束された火薬庫に着火 ソフトバンクグループ はここをクリック

2019年12月コラム 資産は未来の費用 費用化が現実となったソフトバンクグループ はここをクリック

編集後記 次回は記念すべきSPLENDID21NEWS(コラム)200号です。17年以上書き続けています。

それにしてもソフトバンクの白犬さん、よく働きますね。見習います!負けません!    (^^♪ 文責JY

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