9経営のバランスと財務分析とは

三越伊勢丹HD総合評価

経営はバランスが良くなければ成長しません。

財務分析で、どうやってバランスを評価すればよいのでしょうか。

「自己資本比率が低い、一人当り売上高が平均より少し良い。増収増益だけど、売上高当期利益率は下がった。」など、バラバラにある財務指標で結論を出しても「結局良くなったの? どうなってるの? どうしたらいいの?」
と質問されてしまいます。

バランスは沢山を見てするもでのすが、財務分析指標は数字であり沢山(百数十)あり、、無機質な数字である上に時系列分析すれば、×年数で膨大な数字を読んでいくことになります。

人間には処理不能の数値の羅列から解放する結論が、「見える化」と「統合」です。
沢山の指標をカテゴリー別に分け、カテゴリー別に統合し、更に企業力総合評価にまとめ上げる。
企業力総合評価にしてしまえば、右肩上がりであれば成長、右肩下がりでは衰退とわかります。
成長しているのであれば、どのカテゴリーが成長したか、更に成長させるにはどのカテゴリーを改善させるかなど、総括と思考、改善行動の連鎖を引き出します。

三越伊勢丹ホールディングスの分析を見てみましょう。2016年12月期までの10年です。
三越伊勢丹HD総合評価
2009年に企業力総合評価が下がり、ほんの少しづつしか改善しません。どうして悪化していったかをカテゴリー別にみてみましょう。沢山のカテゴリーが悪化しています。引き金は三越のM&Aです。
営業効率が下がったまま浮上しないので、これをドリルダウンしてみましょう。

営業効率は売上高利益率などの財務指標を統合したものであるので、それをほどいてみましょう。

売上高総利益率が悪化したまま、販売費及び一般管理費(販管)率を下げて売上高営業利益率を改善させていることが分かります。生産効率の改善は人員リストラであり、削減された人件費は販管比率改善に貢献したのでしょう。生産効率の動きと整合します。

リストラは何の為にするのでしょうか。それは利益を出すため。リストラしての営業効率が上がっていないのですから、リストラは失敗であり、長期にわたりリストラし続ける意味はありません。

それより、売上高総利益率の悪化を戻さないことの方がもっと問題です。パナソニックの売上高総利益率(青折れ線グラフ)と企業力総合評価のグラフ(黒折れ線グラフ)を見て下さい。

売上高総利益率は企業成長の先行指標なのです。売上高総利益率からスタートしていろんな指標に派生して善循環するのです。販管費率を改善させることが悪とは言いませんが、売上高総利益率悪化を放置するのはよくありません。

損益計算書の売上総利益の下から見ていきます。

販売費及び一般管理費は利益を減らします。

受取利息や受取配当などの営業外収益は利益を増やしますが、財務体質が良くないと計上されないのでアテになるとは限りません。

支払利息は利益を減らします。

特別利益は利益を増やしますが、突発的に発生するのせアテになりません。

特別損失は利益を減らします。

法人税等は利益を減らします。

結局売上高総利益率が高くないと、あとは差し引かれたり、アテにならないので挽回できないのです。販管費の削減も一手ではありますが、販売費は売上を上げるコスト、一般管理費は無駄を排除する管理コストであることを考えれば、減らせばよいというものではありません。実際、三越伊勢丹ホールディングスの場合、販管費率削減効果は見られません。

現実の経営が循環するのに添って財務分析の循環を読み取ることで、より深く考察できるのです。

 

 

 

 

 

 

 

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