増益・減益

経常利益率86.86%!何がどうなっているの川崎汽船




日本の海運業界3位の川崎汽船株式会社。日本の経済を支えるインフラ事業でありながら、日頃気にしない方も多いのではないでしょうか。企業力総合評価のうなぎ上り度は圧巻です。

経営を俯瞰する 川崎汽船

川崎汽船株式会社の2015~2023年3月期までの9年間の連結財務諸表を分析しました。

2019年から2023年までの4年間で108ポイント改善の超うなぎ上り。2019年までの悪化トレンドから見事反転しました。企業力総合評価の改善は営業効率・資本効率に牽引された財務体質(流動性・安全性)の改善による。生産効率は僅かに悪化トレンドであり、増収ではなく、強烈な増益があったと思われる。資産効率は唯一悪化トレンドです。

売上高経常利益率86.86% 川崎汽船

営業効率各下位指標のグラフを見て下さい。

2021年まで1,352,421百万円から625,486百万円へ減収トレンド。2017年2019年2021年は営業損失を計上しているが、2022年営業利益率2.33%2023年8.37%と改善した。

2021年から売上高経常利益率が急改善し2022年は86.86%となった。キツネにつままれたよう。

ONE社と商船三井・日本郵船 川崎汽船

経常利益率の改善は、商船三井・日本郵船と3社で設立したOceanNetworkExpressからの持分法投資利益による。OceanNetworkExpressは定期コンテナ船事業を行っており、商船三井・日本郵船も同じトレンドである。 業界を挙げて定期コンテナ船事業の集約に成功したと読める。

BSバランスの推移 川崎汽船

BSバランスを考察してみる。2020年まではBSは縮小、原因は純資産の減少、流動資産の減少と営業効率・流動性のグラフどおりで厳しい状況にあった。しかし、2021年以降、固定資産(投資有価証券)の増加と純資産の増加で総資産は増加に転じた。OceanNetworkExpressへの投資とその結果が表れている。

川崎汽船株式会社はOceanNetworkExpress事業で大きな利益を得て、業績も財務状況も改善トレンドに向かったといえる。

生産効率各下位指標(不掲載)を見ると、従業員数は減っており、2022年1人当たり売上高133,436百万円、1人当たり経常利益115,901百万円と驚異の数字となっている。

まとめ

業界再編でこれほど利益を上げた事例は見たことがありません。川崎汽船株式会社は、不効率だった定期コンテナ船事業をOceanNetworkExpressに任せ、残った事業の利益率を上げることに集中できるようになりました。

編集後記 電車が込み合っているとき、荷物を網棚に載せます。いやなことがあった時、電車の網棚に置き忘れたことにします。電車の網棚は使えます。(^_-)-☆

文責JY

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